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写真家プログラマーKのIT効率化術

作品を作品たらしめるのは「こだわり」

「How to make “Back to the future” Irina Werning トークショー」にて、Irina Werningさんの”Back to the future”製作秘話を聞いてきました。

昔の写真を再現するというコンセプトはよく目にします。

Irina Werningさんの”Back to the future”が元祖なのかわかりませんが、そのコンセプトの第一人者として認められているからには、何か他と違う点があるはず。

その秘密を知りたくて参加しました。

で、その秘密とは、一言で言ってしまえば「こだわり」です。

そのこだわり方が突出しているのです。

光が一番重要で、オリジナルの写真と同じ光になるまで何時間も待つ(自然光の場合)。

モデルの服や写っている物も同じものを探す。

手に入らなければ、自分で作る。

服も、椅子も、壁も作る。

服のしわの入り方、形も同じようになるようにセットアップする。

モデルの顔の角度も1cm, 1mmまでこだわる。

モデルの表情も同じになるように、ディレクションする。

そのディレクションのために、オリジナルの写真が撮られた背景、文脈、シチュエーションを調査する。

そこまでこだわっても、全く同じに撮ることは難しい。

例えば、モデルが子供から大人になっていると、同じポージングで写真に収まることが物理的に不可能だったりする。

その場合は、ポージングを変えたり、レンズを広角に変えたり、モデルの立ち位置を変えたり、撮るアングルを変える。

その時には、オリジナルの写真と「写っているもののリズム」が近くなるように調整する。

そうやって、細かい服のしわから全体のリズムにまで意識してオリジナルの写真に近づける「こだわり」。

昔の写真を再現するというコンセプトで撮っている写真で、これほどこだわって撮っているものを見たことがありません。

だから、Irina Werningさんの作品が認められているのです。

よくあるコンセプトでも、普通の写真、よくある写真となるか、作品となるかは、「こだわり」が閾値を超えているか、どうかで決まります。

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